第7章 初任務-ただいまとおかえり。そして。-
聞けば聞くほど、信じられなくなってきて。
でも、ウォーカーさんの普段の声では想像できないような震えた声聞くと。
ああ、ほんとなんだぁ、ってなる。
ほんとに私は、ウォーカーさんに想われてるんだぁ。
ウォーカーさんがだから、と言って私の体をするりと離し、真っ直ぐに見つめられる。
ウォーカーさん、すごく顔が赤い。
普段からは絶対想像できない。私しか見たことない、ウォーカーさんの表情。
「好きです。
僕の、恋人になってくれませんか?」
泣くつもりなんてこれっぽっちもなかったのに、今まで堪えてきたものがぶわっと溢れ出した。
そんなこと、聞かないで。
返事なんて、決まってる。
「っ…はいっ!」
私はぎゅうっとウォーカーさんに抱きつく。
すると、ウォーカーさんはふわふわと優しく髪の毛を撫でてくれて。
「まだ、泣いてますか?」
「もう泣いてません。笑ってます。」
「顔、見せてください。」
と言われたので、一旦ウォーカーさんから離れる。
「ね、もう泣いてないでしょ?」
といって笑ってみせる。
「はい。」
ウォーカーさんはそう言って優しく微笑んだかと思うと、私の前髪をふわっとあげ、何をしてるんだろうと思っていると、私の額に柔らかいものが触れた。
「…え?」
おでこを触るとさっきの感触が甦る。
「あ、す、すいません、その。あまりにも、可愛くて。」
また顔を真っ赤にして私から目をそらす。
あ、あれ。
私、今…。
おでこに、ちゅー…された?