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好きなだけじゃダメなのか
第4章 疑惑
私が目を覚ましたのは、どうやら
2日後の朝だったようだ。
白い天蓋。
淡い紅のシーツ。
薔薇が挿された花瓶。
見慣れた風景。
「はぁ…」
頭に鈍い痛みが走る。
やはり大将軍に勝負を挑んだのが
間違いだったのか。
そのとき、扉をノックする音がした。
「ユラでございます」
「入っていいわよ」
昔から私に仕えている侍女が、静かに
部屋に滑り込んでくる。
「謁見の間に。父上様がお呼びです」
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