第1章 新しい生活
「制服が可愛かったら、うちの高校受験したくなる子が増えていい人材も集まりやすくなって学校レベルも上がるってことみたい。…そんな感じで、色々企画するためにナンバー組はだいたい固まって行動することが多いから、ナンバー組の人達に近づくためには、ナンバー10までに入らないといけない。」
私は少し切ない顔をしている由紀の横顔を見てから、もう一度順位表に目をやった。
もしかして。
「…違ったらごめん、そのナンバー組とやらの中に…由紀の好きな人がいたりするの⁇」
「…‼︎‼︎ え‼︎?」
由紀は顔を真っ赤にして、驚いた声をあげる。
そして、息を一つ吐いてから頷いた。
「私…だけじゃないよ、それ。同じ位置に立てるように頑張ってる人はたくさんいる。」
小さい声でそう言う由紀の隣で、私は順位表に由紀の名前を見つけた。
「36位…由紀、もうちょっとじゃない。」
私は由紀の肩に手を添えながら言った。