第1章 新しい生活
「後はね、ナンバー組みに斬り込んでくるんじゃないかって噂。」
「…ナンバー組⁇」
私がそう聞き返すと、由紀は足を止めて掲示板を指差す。
「うちの高校はね、ナンバー制度ってのがあって、総合成績が学年トップ10までの人がそれに該当するんだけど…。…見て。毎回テスト毎に、上位成績者が掲示板に貼り出されるんだ。あれが、この前の中間テストの順位表。」
私は気になって、掲示板の方へ向かった。
「毎回のテストで、ナンバー組のメンバーは普通入れ替わるんだけど、うちの学年は上位8人が高校1年の時から不動でね。だから皆、9位と10位に入り込もうと必死なの。」
私はそのナンバー組と呼ばれる上位10名を見てみる。