第9章 これから
ヨハネの殲滅だけど、やはり外に出るということは危険なことであり、私が精神的に不安定になればまた、鬼に喰われる可能性だってある。
だからこそ、私は不安であったし、絶対に喰われないと決意した。
時間は止まることを知らず、ついに、その日がやってくる。
一歩一歩、しっかりと歩み、自分の意識を保つ。
吸血鬼である私は簡単に死ねない。
しばらく歩くとどこからか、足音が聞こえる。
ヨハネのものだろうか?
吸血鬼だから、聞こえる繊細な音。
耳を傾けて、どの方角から聞こえるかを探る。
「左前方、およそ2km先にヨハネがいる模様」
「分かりました。行きましょう」
私たちは走り出した。
しかし、一方ヨハネもこちらに向かって走り出していた。