第5章 もう一つの愛を育む
こうして付き合い始めた私達。
県総体では、柊は交代で1度コートに入り速攻で1点決めた。
私たちのチームは負けたから、大きな声では言えなかったけれど私まですごく嬉しかった。
たった1点だけ。
しかも交代で入ったから長い時間コートにたってたわけじゃない。
蒼先輩なんて、フル出場で何点も決めてるんだけどね。
でも、その1点がすごく嬉しかった。
どうしても贔屓目で見ちゃう。
仕方ないよねー。
「柊、お疲れ様。」
「ありがと。結希も、お疲れ様。負けちゃったなぁ‥‥。」
「‥‥でも、柊すごかったよ。1点決めたじゃん。かっこよかった。」
「ハハッ。ありがとな。」
柊には軽くあしらわれた。
そういえば、心晴はどこいったんだろ‥‥。
ちょっと前から見かけないな‥‥。
「結希、来宮先輩居なくね?どこいったか知らない?」