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第8章 1つ目


切「てか、家庭科室って何処にあるんスか?」

『昇降口から校舎を覗いて西側の1階にあるよ。体育館前の渡り廊下の2つ手前の教室』

真「ずいぶん詳しいな」

『前回も家庭科室の事はあったからね』

廊下をスタスタと歩く私達4人は「家庭科室の拷問」を解決しに行く途中だ

私を先頭に隣に雅治、後ろに赤也、赤也の隣に弦一郎が歩いている

切「...氷月先輩、真っ直ぐに歩いてくださいッスよ」

『無理、出来たらしてないでしょ?』

片目を閉じていると目に違和感があり

両目を開けていると廊下が二重に見えどちらを進んだらいいのかわからなくなる

そのため私の行動は酔っ払いのおっさん、みたいに見えるのだ

仁「これなら問題ないじゃろ?」

そう言われて私の片手が暖かくなり

隣にいる雅治が握ってくれている事に気づいた

切「あ!仁王先輩ずるいッス!」

真「静かに歩かんか」

珍しく怒鳴らない弦一郎に苦笑を漏らしてしまった

真「なんだ氷月?」

『いや、珍しく弦一郎が怒鳴らないんだなって』

真「ウム、さすがにこの場ではな」

場を弁えての発言だったらしい

『ごめん』

真「何がだ?」

『弦一郎が怒鳴らない事が珍しくて笑ってしまった事についてだよ』

真「...気にするな」

昇降口を通り過ぎ西側に入る

切「...なんかこっち側に入ってきてから不気味ッスね」

『無理もないね。こっちにはまだ何があるのか知らないし』

仁「何が最初に出てる来るのかのう」

『さあ、定番の「口裂け女」や「トコトコ」「テケテケ」はこちら側だしね』

切「トイレの花子さんは、女子トイレッスよね?」

『そうだね』

この場に置いて少し賑やかなこのメンツ

コイツらに恐怖心はないのか?

あ、恐怖を紛らわすために話をしているのか

仁「どうするんじゃ?」

『何が?』

仁「解決策はあるんじゃろ?」

『まあ、今考えているやつは解決策ではなくて強引に近いかな』

真「強引?」

『うん、出来るかどうかもわからないし、教室の状態にもよって左右されるから』

切「それ、余計に心配なんスけど」

『まあ、1回で解決出来る方がおかしいんだよ。何度も出くわして相手の弱点を見て、相手の望みを見出していくからね』

切「望みッスか?」
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