• テキストサイズ

ゲームはお好き?

第5章 準備


水島「い、いない...」

今日から4時間授業だった事をすっかり忘れていた

期末テストが終わり結果と順位が出た

それから3日で今学期の成績が割り出され

今週1週間は三者面談が行われる

私は水曜日に入っているが

雅治と氷月は金曜日に入っていた

あの2人の面談はいつも一緒

なんでだろうね??

お昼になって屋上へ行っても誰もいなかった

今日のテニス部はそれぞれ委員会議があるから来れないらしい

赤也は期末テストの結果で居残り勉強

氷月が屋上にいないのならば素直に部活に行こう

昇降口で下駄箱を確認すると

中にはまだ靴が残っていた

きっと図書室辺りじゃないかな

今から図書室に行くのは精市に怒られるし

部活中は携帯を持ち歩かないから

連絡してもきっと誰も気づかないだろうな

靴を履き替えて更衣室に向かう

「......」

水島「?」

誰かが後ろをついてきているような気がする

水島「誰?」

立ち止まって振り返っても誰もいなかった

代わりに風がすり抜けた

その風は夏とは思えないほど冷たかった

ただの風なのに恐怖を覚えてしまった

柳生「奈々さん?」

水島「あ」

後ろには比呂士が立っていた

柳生「どうかなされましたか?」

水島「ううん、なんでもないよ」

柳生「そうですか。先ほど幸村君が探していましたよ」

水島「精市が」

柳生「はい、しっかりとお伝えしましたので」

水島「うん、ありがと」

柳生「いえ、それでは」

比呂士はそのまま校舎に向かって歩いて行った

これから三者面談なのだろうか

私は着替えてテニスコートに行く

水島「精市」

幸「あ、ようやく来たね。何をしてたんだい?」

水島「ちょっと用事」

幸「氷月でも探していたんじゃないの?」

水島「え」

精市はなんでもお見通しなんだね

そのまま微笑む精市にキュンとした

幸「やっぱりね。まだ仲直りしてないんだろ?」

水島「うん...」

幸「大丈夫だよ。ゆっくり戻っていけばいいから」

水島「うん...」

幸「さあ、仕事を頼んだよ」

精市は私の頭をポンポンと叩くとコートの中に入っていった
/ 321ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp