第4章 友達
幸「やあ、奈々。それと白川氷月さん」
『こんにちは、幸村精市君』
白川さんは立って精市を見ている
それを見て私も立ち上がろうとしたが、立ち上がる事は出来なかった
幸「君がファンクラブの差し金だとは思わないよ」
『どうしてだい?』
2人の顔は微笑みあっている
精市に関しては後ろからオーラががががが...
幸「なんとなくだよ」
『それじゃあ理由になっていなけど』
お願いだからそれ以上精市を挑発しないで~!
幸「だったらなんで助けたんだい?」
『自分の嫌いな行為を目の前でされたからだ』
幸「違うね」
白川さんは表情に出さない物の
目を一瞬だけ見開いたように見えた
幸「白川さんが本当に助けたかったんじゃないの?」
『何故自分が知らない人なんかを?』
幸「知らない事はないんじゃないかな?現に名前を知ってた訳だし」
『それでも君に何がわかるんだい?』
幸「俺と同じ未来を見失っている目をしているからだ」
『!』
幸「誰かを助けて支えにする。こうして自分の存在異議を保っているんじゃないかな?」
『......』
幸「俺も去年、未来を失いそうになった。原因不明の病に掛ってね、手術をしても以前のような体に戻れない確率が高いって言われたんだ。君は違うみたいだね」
『それと何処が?』
幸「君だって原因不明じゃないかもしれないが、体が不自由で死にたいって思っているじゃないかな?」
『なっ!』
白川さんはそこで初めて驚いた表情を出した
幸「そこが俺と同じなんだよ」
『......』
幸「それ以外の共通点はないよ。でも、君は生きていたい何かが欲しかった。それのきっかけを自分で作ろうとした」
『やめろ...』
幸「それが今回の行為だったんじゃないかな?」
『ッ!』
幸「友達が怖いのならば知り合いから始めればいい。そこから段々仲を深めればいいから。奈々は裏切るような高等テクニックは使えないよ」
水島「精市!」
幸「奈々は俺達に迷惑を掛けないように1人で動く。馬鹿で向こう見ずでおっちょこちょい。だけど俺達の事となれば自分を見捨てる所があってね。そこに手を焼いているんだ」
『それで?』
幸「奈々の監視役をして欲しい」