第4章 友達
仁「どれだけ向こうがお前さんを虐めておったと言っても証拠じゃないんじゃよ」
水島「証拠...」
柳生「此処の学校では音声1つでもありましたら証拠になってしまうのです」
柳「向こうはその時の会話を握っている。そして、その会話の中に奈々の情報は何1つ入っていないだろう」
切「えーっと...」
幸「決定的な証拠がないのに君がいれば白川の証拠は台無しになってしまう。そして道中、先生に会わせないようにわざわざ相談室と言った」
丸「確かに、屋上からだと保健室よりも相談室の方が近いけどよぃ...」
真「だが、それだけでは相談室に逃げ込む事は危険なのでは?」
柳「今日の担当は外部から来ている専属の方だ。奈々の事を知らないはずだから容易に中に入れて貰えるだろう」
仁「それに、屋上から保健室に行くまでには職員室を通る可能性もあるじゃろ。だったら相談室に行く方がええ」
幸「転ばせた時、相手が擦り傷でもあったら保健室にいってただろうしね」
柳生「こうして考えれば白川さんと言う方は相当な方ですね」
ジャ「しかも女なんだろ?」
幸「クス、興味があるね」
柳「フ、いいデータが取れそうだ」
聞いていると本当にすごい方なんだと思う
あれほどハッキリと言っているのにも関わらず
自分を有利な立場に持っていき、私を確実に助けてくれた
今考えると確かになんで保健室じゃないんだろうって思うし
相談室に知り合いの先生は今日は来ない
私が相談する先生は此処の学校の先生だから
真「仁王、先ほどから聞いていると白川の事をずいぶんと知っているみたいだな」
仁「そうか?」
柳「ああ、少なくともそう聞こえるが」
切「先輩、ストーカーとかしていないッスよね?」
丸「仁王ならありえなくもないな」
ジャ「に、仁王...」
仁「どうしてそうなる」
幸「じゃあ、なんでかな?」
仁「...プリ」
仁王は屋上から逃亡した
丸「待てっ!仁王っ!!」
切「仁王先輩っ!!」
2人も追いかけて行った
幸「奈々。とりあえず彼女を捕まえてお礼がしたいね」
水島「うん。絶対にしなきゃ!」
涙を拭いて顔を上げる
幸「じゃあ、続きだね」
精市の笑みは素晴らしかった!
水島「嘘...」