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第3章 信用


部室の真ん中では精市が奈々をいじっている最中だ

今日は雅治の両親の帰りが遅くなると聞いたなと思い

再び鞄を開けて家の鍵を探す、けど

『?ない』

おかしい、鞄に入れといたはずの鍵がない

ジャ「どうした?」

『う~ん』

今日は鞄を5回しか開けてないはずだ

なら、何処で落としたものか

心辺りがあるとすれば教室だよなー

『鍵、教室に置いてきたみたい』

丸「やべーじゃん」

『うん、取りに行ってくる』

仁「待ちんしゃい、俺もいくぜよ」

『大丈夫だよ。教室に行って戻ってくるだけだし』

仁「それでもじゃ」

『いいから、休憩も兼ねて待ってて』

仁「氷月!」

雅治から静止の声も無視して校舎へ急ぐ

相変わらず視界は悪いし、痛いし

前髪もこの前切ったからまだ視界を隠すには短いし

校舎に向かうに連れ胸騒ぎがする

昇降口に立ってみると、そこは異空間じゃないかと思うくらい

昼とは雰囲気が違う

下駄箱で靴から履き替え、自分のクラスへと足を運ばせる

クラスへ行くに連れて胸騒ぎから少しの懐かしさを感じる

自分のクラスの階につき窓の外を見る

夕日がようやく地面に入っていく時間帯のようだ

と言う事はまだ5時くらいなのか

呑気な事を考えながらクラスへと足を運ぶ

一歩ずつ歩けば後ろから何かを感じる

『誰?』

振り返って見ても背後には誰もいない

警戒を強めながら前を向いてクラスへと急ぐ

私の一歩は一般人の一歩よりもかなり小さい

階段から一番離れた奥の教室が自分のクラスだ

教室の後ろの扉の前に立って再度来た道を確認する

誰もいない、なのに誰かいるような感じだ

これは心霊現象の1つなのか

考えてもわからないので扉を開けて自分の席に行く

窓側の一番後ろの席だ

机の中を確認すれば

出てくるのは10個近くの画鋲と家の鍵

高校2年生くらいからこんな事が続いている

雅治と一番近くにいるからだとファンクラブから虐めにあっている

呼び出しは食らった事があっても最初の方は行ったが

最近は朝も昼も帰りも雅治がいるから中々行く事が出来ない

逆に申し訳ないと思う日々

そして、何処から持ってくるのかわからない画鋲が入っているのだ

『何処のだろう?』

鍵をポケットに入れ、かわいそうだが画鋲をゴミ箱にシュートする
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