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テニスの王子様*あなたに憧れて*

第5章 私は幼馴染みとキスをしました


「お、弦一郎ではないか。やはり班長か?」

入れ違いだったのか、階段を降りてくる柳先輩の声が聞こえた

真田「蓮二もか?」

気の許せる相手の前だからか、真田先輩の顔は微かに緩んでいた

柳「いや、俺は副班長だ。班長は大石になった」

私はそれを聞き、小首を傾げる

Cには幸村先輩がいたはず。彼が班長の方がいいのではないのか?

決して大石先輩がダメなわけではない

ただ、彼も割とサポートタイプだったはず

柳「なぜ精市ではないのか疑問か?」

突然私の方を向いて問いかけてきた

「え、ええ、まぁ…」

動揺の為、あまり顔を合わせないように曖昧に返事をする

真田「退院したばかりの精市にはあまりやらせたくないからな。無理をされては困る」

当然だと言うかの如く真田先輩は教えてくれた

そう言えば幸村先輩、入院してたんだっけ?

関東大会でのことを思い出した

試合の終わった人達は手術の見舞いに向かってたっけ

「すみません、不躾でした」

二人に頭を下げると気にしていない様子だった

柳「ではな、弦一郎」

真田「ああ」

そう言うと柳先輩はE施設の扉を開いて出ていった

私達は少し急ぎ足で竜崎先生の元へと向かう






コンコンッ

真田先輩は扉をノックし、私はその後ろに立つ

竜崎「どーぞー」

竜崎先生の返事を聞き、扉を開く

「「失礼します」」

二人の声が同時に響き渡った

真田「遅くなりましたが、ミーティングが終わりました」

そう言いつつ持ってきた用紙を提出する

「すみれちゃん、オーダーどう?」

一応考えてのオーダーだから気になる所だ

竜崎「すみれちゃんはやめんか。まぁ、いいんじゃないかい?」

了承の言葉を聞けたので私達の役目は終わり

帰り際、先生はじっと私を見ていた

私は分かってるよと言わんばかりのピースサインを後ろ手に見せると

そのまま部屋を出た

「「失礼しました」」

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