第6章 5人目♥体育 アランセンセー
「いえ…いただきます」
コクンと一口飲むと甘い香りが口いっぱいに広がった
美味しいー!何これ!?
「口に合わなかったか?」
アタシは首を横に振りながら
「違うの!これスッゴく美味しいよ!」
「ははっ」センセーが嬉しそうに笑った
う…センセーの笑顔…破壊力あるかも
アタシは照れた顔を隠すように残りのココアに口をつけた
「おい、ボーッとして大丈夫か?」
「あ、はい」
なんか体が火照ってるかも…
「それ香り付けでラム酒が入ってるんだ」
なぬ!?
(おいおい…教育者がいいのかい……)
思わず引きつりながら一旦カップを置こうとすると
(あれ…?なんだろ…フワフワする……)
手元がなんだかおぼつかない。
「お前…もしかして酒、全然ダメなの?」
(おいおい…だから教育者の言葉じゃないって…)
反論しようとセンセーの顔を見つめると、真顔のセンセーがあたしを見ていた。
「お前のその顔……すんげー煽られる…」
センセーはあたしを引き寄せ、自分の膝に乗せた。
「センセー?」
「いいか?今から俺達は教師と生徒じゃない。俺の事はアランって呼べよ?」