第11章 新章 攘夷戦争
仲間と言えど、欲に飢えた獣
知らぬ者が女と分かった途端豹変し、名前を襲うかもしれないという不安を除くため仕方がない
(男は狼だとヅラちゃんからよく言われてるけど…銀ちゃんや晋助をみてあながち間違ってないかもしれない…)
ふと思い返すと2人は頑張って二人きりになろうとするがお互いを邪魔し合う
(疑ってはないけど、一応ね…
あの頃は何も知らない私だったけど、男所帯のせいかそういう知識もついてきたし…)
(ま、私は殆どヅラちゃんと平ちゃんと一緒だし、大丈夫だよね。寺子屋の子達以外には正体明かすつもりもないし…疑われてるならしらばっくれればいい話だ。)
「あ、包帯が足りない!俺ちょっと取ってくるね!」
平助は立ち上がり襖を開ける
「えっ!ちょっと平ちゃん!!」
「いくら晋助くんだって怪我してるんだから!少し位大丈夫だよ!」
フフと笑いながら部屋を出て行く
「お前も平助も大概失礼な奴だな。そんなに俺と2人は嫌か?」
不機嫌な顔で晋助は言う
「嫌じゃないけど、ヅラちゃんが晋助と銀ちゃんには気をつけなさいって…」
「おめぇは、ヅラの言うことならすんなり聞くな。えらく懐いてるもんだ」
側にあった水を飲み晋助は視線をこちらに向けた
「ヅラちゃんはお兄ちゃんみたいな感じ!それかお母さん!」
「クククそうか。そいつはいいな。」
晋助は私の発言が可笑しかったらしく暫く笑っていた