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第15章 変化


翌朝目を覚ますとリヴァイは既に起きて兵服に着替えていた。

「やっと起きたか」

「おはようございます。
起きるのお早いですね」

「時間を見ろ」

そう言われて目を擦りながら時計を見てエミは絶句した。

兵舎を9時に出発する予定だが時計は8時半を過ぎていた。

慌ててベッドから飛び降りて急いで顔を洗って兵服に着替える。

「起きたのなら起こしてください」

「お前の準備の速さは兵団で1番だろ」

「そういう問題じゃありません!」

バタバタと準備を済ませて部屋を出ると急いで食堂に向かった。

とりあえず既に用意されていたパンとスープを無理やり口に入れ、マントを羽織って兵舎の外へ向かった。

「遅れてすみません」

兵舎の入口にはエルヴィンとリヴァイが待っていた。

「リヴァイから話を聞いているよ。
今説教をしていた所だ」

にこやかに話すエルヴィンとは違い、リヴァイは眉間に皺を寄せてエルヴィンを睨んでいる。

「こいつの準備は15分あれば十分だ」

「確かにそうかもしれないけどもう少しゆっくり準備させてあげたら良かったんじゃない?」

後ろを向くとハンジとミケが立っていた。

「見送りに来てくれるとは2人共優しいね」

「この見送りはエミの為だよ」

ハンジは微笑みながらエミを見た。

「今回は少し大変だろうけど頑張ってね」

「はい」

笑顔で返事をすると「行くぞ」と言われ慌てて後ろをついて行った。

「今回はどこから壁に登るんですか?」

「そこだよ」

そう言ってエルヴィンがを指をさした方を見ると駐屯兵団がちょうどリフトで最後の馬を壁外に移している所だった。

「やっと来たか」

そう言われ相手を見るとピクシス指令が立っていた。

驚いたエミは慌てて敬礼をした。

「この度はお手を煩わせてしまい申し訳ありません」

「気にしなくて構わない。
その子が例の子か」

ピクシス指令がエミに視線を向けた事によって更に緊張する。

「はい。
帰還しましたらまた馬のほうを宜しくお願いします」

「分かっておる。
くれぐれも失敗だけはするのではないぞ」

「承知しております」

穏やかにエルヴィンが答えると壁の上から用意が出来たという声が聞こえた。

「それでは行って参ります」

そう言って3人は立体機動で壁を登った。
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