第1章 シェアハウス
微睡みの中、大野さんは俺に抱きついてきた。
「どうしたの」
いつもは行為の後爆睡してしまう大野さんにしては珍しい行動で俺は抱きつき返すより先にそんな言葉を発した。
「和は、俺のこと好き…?」
まるで女が不安がって男に聞くように大野さんは俺に聞く。
「好きだよ」
「…ふふ、俺も好き」
俺の言葉に安心したのか大野さんは眠りについてしまった。
俺らは両思いだけどお互いにちゃんと女がいる。でも忙しさゆえに会えないことを理由にお互いに身体を慰め合うことになった。
きっと大野さんの言う「好き」はメンバーとしての「好き」なんだろうな。俺は本当にあなたのことが好きなのに。
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