第1章 シェアハウス
嫌々と首を振られていたけど暫くナカをかき混ぜていたら反応が変わってきた。
「ああッ、か、っず…ん」
十分と言っていいほど解れたナカに俺は早く自身を挿れたくて大野さんには言わなかったけど二本挿れていた指を引き抜き俺自身を少しずつ沈めた。
「っ、ああッ、待っ、」
待って、と言われる前に大野さんの唇を塞いだ。何度身体を重ねても大野さんは俺を受け入れるたび涙を流す。
痛みと喜びと…。きっと背徳感ゆえに。
「ん、智キツイよ…力抜いて…」
唇を解放して俺はそう言った。代わりに大野さんの柔らかな髪を撫でてやった。こうすると安心する、と前に言われたからだ。
「っ、はぁ、かず…気持ちいい」
全て沈め切った頃に穏やかな表情を取り戻した大野さんが俺に向かってそう言った。俺は嬉しくて「俺もだよ」と言い、今からすることを少し申し訳なく思った。
「ラストスパートだから、泣かないでね、智」
俺はそう呟いて腰を動かしピストン運動を始めた。
「や、っああ、嫌だ、和、ぁあっ」
案の定、嫌だと泣かれたけれどここで引き返すわけにもいかず、俺はただ無心で腰を打ち付けた。大野さんと俺のこの行為は勿論合意の上だけど気持ちいいのは俺だけじゃないのかってたまに思う。
「っ、く…」
拒否をする割に締め付けてくる大野さんに果てそうになるのを必死で耐えて、大野さんがイイという場所を何度も何度も擦りあげる。
「っ、う、ああっ、ん、ァあ」
高い声をあげ、俺自身をキツく締め付け震え出した大野さん。イきそうなのだろうか、唇を噛み締めて恐怖と戦っているような表情を浮かべている。
「ん、ぁあ、智、イっていいよ」
俺はその言葉を最後に大野さん自身をぎゅっとキツく掴み果てに追いやった。