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【ハイキュー短編集】俺達はまだ若い

第12章 【縁下力】それでもやっぱり


空を見上げるとさっきまで真っ青だった空がオレンジ色に染まりだしている。
は一人体育館前に立ていた。





入学して約一年と十一ヶ月過ぎた。
現在私は「縁下力」という男子と付き合っている。
きっかけは偶然席替えで席が隣になったこと。当時は優しそうな人だななんて思っていたが今もそれは変わらない。

イケメンというわけでもなく、頭が凄いいというわけでもない。運動能力だって普通にそこらへんの男子とあまり変わらない。
なのに何故か私は彼に惹かれた。


1年の時は隣で楽しそうに話す彼を見てうんうんとあいずちを打ったものだと思い出し頬が緩む。頭の隅であの頃に戻りたいそう願っている。


なぜなら学年が上がりクラスも離れお互い会う機会が少なくなったからだ。最近は昼休みもまともに会えていない。愛想を尽かされてしまったのだろうか。そう不安に思っていた矢先彼から嬉しい言葉を聞いた。


「今日、一緒に帰ろう?」


その言葉を聞いた瞬間胸が高鳴った。
3ヶ月ぶりの一緒に下校。
また彼と話が出来るのだ。彼の声が聞けるのだ。彼の暖かさに触れられるのだ。彼の元気な姿、優しい笑顔が見れるのだ。
そう思っただけで心がほっこり温まる。


しかしいつもは部活で忙しいのに何故だろう。何故時間が取れたのだろうと疑問を胸に抱きながら練習風景を眺めていた。

はぁ、っと手に息を吐けば気休めだが熱で手が温まる。マフラーに首をうずめ赤くかじかんだてを擦りあわせ彼を待つ間寒さをしのいだ
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