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【ハイキュー短編集】俺達はまだ若い

第11章 【青城3年】登校



「惨め!!なにそれ酷い!及川さん泣いちゃう!」
などと甲高い声をあげながらキーキー喚く及川をよそに救出作戦が始まった。


及川は絶対に離さないようなどと言いながら彼女を抱きしめる力を強くした。
力が入る腕に抵抗ができずそのまま学校は行くかと諦めていただったが、どうやら希望はある様だ



岩泉が指示を出す。
「花巻、そっちの右腕な」
「松川は左腕」
「俺は胴体掴んで引っぺがすから」

「了解」
花巻と松川の声がハモった。



早速準備に取り掛かる。
花巻は右腕、松川は左腕を掴んだ。
岩泉は自分より大きな及川を抱き上げるように力強く掴んだ。

え、なになに?!なんで掴まれてんの、え!!
とキョロキョロ辺りを見回す及川。どうやら混乱しているようだ。そんな彼を無視して作業を開始する。

せーの!!のという声に合わせ引っぱる腕に力を込める。ぐっと握られた腕の周りは赤く変色しそうな勢いだ。


岩泉の掛け声がかかる
「引っ張れ!!」
「あいあいさー」

力ない返事とは真逆に凄い勢いで、引っ張られる及川の腕。彼は3人なんて聞いてない!!などと言いたそうな顔をしていたが、腕はびくともしない。その様子からこいつらでもダメかと完全にが諦めた刹那、及川の急所が岩泉の膝で勢い良く潰された。


その瞬間、及川の顔は一気に真っ青になり
ビクともしなかった腕がいとも簡単に取れた。そのスキをつき彼女は彼の腕から抜け出す。微小に距離を取りんー!!と一つ伸びをした。


「凄いね!!岩泉達!!さっきまで全然取らなかったのにどうやってあの腕外したの!!」
「急所を潰した」

何も知らずキラキラと目を輝かせて問う彼女に真顔で答える岩泉。
それを聞いたは一瞬で顔を歪めご苦労様と三人の肩をポンポンと2回づつ叩いた。




そのすみで及川は真っ青のまま丸くなっていたのだった










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