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るろうに剣心【東京編】

第15章 別れた後はまた会いましょう




真古流の襲撃から10日が経った
その間、雷十太のくる気配は一切なかった

しかし、そのかわりに由太郎君がここ10日ほど、神谷道場に来ては、稽古をしている

剣術本当に好きなんだなって思う

私はというと、今赤べこで仕事中
今日はお昼から夜遅くまでシフトが入っている
夜道は危ないと、緋村さんと左之助が仕事が終わる時間帯に迎えに来てくれるらしい
心配しなくてもいいのにって思うけど、でも実際はとてもうれしい

夕方
テーブルのお皿などを片付けていると、お客さんが来た

『いらっしゃ……緋村さん?』

そこには緋村さんがいて、困ったように笑っていた
その後ろには、薫さんや弥彦君、由太郎君がいて
そういうことかと、一人納得して座席に案内する
弥彦君は今日、お手伝いをする日ではないけれど、なりゆきで床の掃除をしてもらっている

「すまぬな、真愛殿」
『大丈夫ですよ。ゆっくりしていってくださいね』

緋村さんにコーヒーを私、私は口元を少しだけ緩めた

私の仕事が終わるまで彼らはそこにいて
いつもどおり弥彦君と由太郎君は喧嘩して
その様子を他の三人は見つめていた
どこにいてもこの人たちはこの人たちで変わらないなって思った

「お疲れ様、真愛」
『お待たせしてしまってすみません……』

外で待っていてくれた彼らのもとに駆け寄る
由太郎君を家まで届けるため、林道を並んで歩く
空一面には星が散りばめられていて、小さなプラネタリウムみたいだった

「上ばっか見てると転ぶぜ」

後ろから左之助さんの声がして、「転びません」と笑って言った

そんな中、由太郎君が静かに口を開いて
雷十太と初めてであった日のことを話してくれた

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