完結
[ID] 50607
[作者] おーにゃん[概要] 記憶を失くした少女の日常。
[ジャンル] 二次元[ページ数] 1738
[PV数] 123591PV
[しおりの数] 90
[作品公開日] 2018-06-10
[最終更新日] 2019-01-19 22:01
[拍手] 380
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総合 | 2426位 (過去最高 129位) |
昨日 | 6816位 |
[作品説明]何かを忘れてしまった。それは悪いことなの?
銀髪少女は首を傾げる。どこかに置き去りにしてきてしまったソレは少女を死ぬほど苦しめるものだった。けれどもう一人の少女は愛おし気に銀髪少女の耳を塞いだ。
いいのよ、貴女はワタシが守るから。
狂気的な赤い瞳を細めて銀髪少女の目元を赤い布で塞いだ。
何も聞こえなくていい、何も目にしなくていい。
ずっと、ワタシが守ってあげるのよ。だから気づいて、ワタシに。ワタシはすぐ貴女の傍にいるわ。
落とされた世界で銀髪少女は望まぬ運命に巻き込まれていく。マフィア同士の抗争にその身は価値あるものと選定されまるで極上の宝のように扱われる。
違う、私は普通なの。決して私は、望んで報われぬ花嫁になるのではないわ。
浸食されるようにじわじわと逃げ場を失い、彼女が立っていられる場所はほんの小さな面積しかない。それこそ、一歩でも足を動かせばすぐ後ろには底の見えない深い深い谷底に飲み込まれてしまいそう。地の底さえ見えない場所は果たして彼女に安らぎを与えるのか。何も知らないまま、それが一番幸せなのか。
一人問答を続ける銀髪少女の前に手を差し出す者が現れた。
俺と一緒に行こう。
その声に銀髪少女は自ら目元の布を解いた。
頼りなさげな顔に気弱そうな瞳。だがその手は力強く少女へと差し出される。
少女は躊躇しながらもその瞳に惹かれていく。自分が得られないモノを彼は既に得ていたから。その恩恵を掠め盗られるなら、と少女は彼の手を取った。
最初の思惑は、怨嗟からスタートする。
泣かぬなら鳴かせてみせよう不如帰。銀髪少女は艶やかに微笑んだ。
喜んで。貴方と共に参りましょう。
古くからボンゴレに伝わる虚像の指輪と語り継がれる花嫁の存在。多大な富と権力。初代の時代から渦巻く陰謀の裏に隠されていた真実が今開かれる。
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